■リガチャーTOP
□ネジについて
■ビンテージ品
■現行品レビュー
■半オリジナル製作
意外と知られていませんが、ネジは非常に重要なパーツです。
重さによる分析はさておき、鋳物か金属棒かで大きく変わります。
これは、型に流し込んで張り合わせた鋳物です。ちょっと硬く締める人は、使っているうちに千切れてしまうような脆い品です。 ほぼ間違いなく鳴りません。 現行品のマウスピースのオマケに付いて来るようなリガチャーは、本体も良くありませんしネジも鋳物です。
たまに古そうな物を中古として売っていますが、ネジが鋳物であれば避けた方が良いでしょう。 ネジが鋳物に変更されだしたのは80年代だと思いますが、その頃はまだ本体はマシでした。 最近のオマケリガチャーは本体も粗悪で、楽器向けの金属から出来ているかすら怪しいです。ラッカーを剥がせば色は銀色です。 ある程度楽器が吹ければ良し悪しも分かりますが、初心者にとっては不親切でしょう。
ちなみにネジの重さは2グラム程度と、金属棒のネジに比べて明らかに軽いです。 ネジの見分け方ですが、張り合わせた跡が見えます。
およそ70年代終わりまで、大半のリガチャーのネジは金属棒から加工されたものでした。 ハリソンなどの一部を除いて、単体で売っているリガチャーの多くは、現在も金属棒のネジが付いています。 もし鋳物のネジを使用している方は、金属棒のネジに取り替えてみてください。きっと劇的に変わるはずです。
写真(左・中央)のリガチャーは50年代頃のアルト用名無しリガチャーですが、当時のマウスピースのオマケにはこれらが付いていました。 品質が良く、大半の現行のリガチャーより鳴ります。 NYリンク、スラントリンクの場合は名無しで、NYメイヤーの場合は写真(右)のように"MEYER"と打たれています。 NYメイヤーのものなど高値で取引されていますが、名無しであればジャンク扱いされていて安価で手に入れられます。
昔は金属棒のネジをつけていたブランドも、経費削減のためか鋳物のネジを付けるようになってしまいました。 現在出回っているハリソンの多くは鋳物のネジが付いていますが、初期のころは写真のように金属棒のネジが付いていました。 劣化させてどうしたいのか理解できません。復活させるなら、材質は無理でもネジくらいは復活させて欲しいものです。